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2024.10.07

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在庫のムダをなくす方法は?オフィスワークにおける在庫のムダを例に解説

在庫のムダをなくす方法は?オフィスワークにおける在庫のムダを例に解説

安田 幸治

監修者

安田 幸治

OJTソリューションズで、 お客様の改善活動と人材育成をサポ―トするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車にて42年間の現場経験、管理職の経験を経てOJTソリューションズに入社しました。モットーは「仲間に感謝」。時に愛犬に癒されながら、日々お客様の現場で感謝・改善・努力の毎日を過ごしています。

モノづくりの現場だけではなくオフィスワークにも「在庫」は発生します。トヨタでは余分なものを抱えることを在庫のムダと考えており、削減の対象としています。「在庫」は「もの」だけに限らず「業務」も指し、在庫を抱えることでスケジュールが先送りになってしまうなどの問題が発生する可能性があります。

トヨタでは在庫のムダをできるだけなくすことが利益につながると考えており、「ジャスト・イン・タイム」の概念が浸透しています。「ジャスト・イン・タイム」とは必要なものを、必要なときに、必要なだけ作って、必要以上の在庫を持たないことです。「ジャスト・イン・タイム」で仕事をすることで効率よく質のよいものを完成させられるはずです。

本記事ではトヨタの在庫のムダの概念や解決策を紹介するので、業務効率を向上させたい方や仕事のやり方を見直したい方はぜひご覧ください。

在庫のムダとは

トヨタでは、余計なものを抱えることを「在庫のムダ」として削減の対象としていますが、生産現場やオフィスワークなど、業種を問わず在庫は発生します

生産現場における在庫のムダとは、必要以上の完成品や材料など、すぐに使わないものが保管されていることです。在庫そのものは利益を生まないうえに、保管や管理のコストがかかってしまいます。

オフィスではやるべき仕事の抱え込みが在庫の例として挙げられますが、生産現場に比べてオフィスでは在庫が目に見えにくいのが難点です。

トヨタでは「ジャスト・イン・タイム」の考え方に沿って仕事をすることで在庫を減らすだけではなく利益の創出にもつながると考えており、常に「余分なものを生み出さない」を目標にしています

「在庫のムダ」はトヨタの生産現場でムダを見つける視点として使われる「7つのムダ」のひとつです。以下の記事では7つのムダを詳しく解説しています。改善の具体例もまとめているので、ぜひご覧ください。

7つのムダとは?トヨタ生産方式の考え方や改善の具体例も解説

仕事の在庫は後工程への迷惑になる

トヨタでは余分なものを総称して在庫と呼んでいますが、特に「仕事の在庫」は後工程への迷惑になってしまいます。オフィスワークではやるべき仕事を抱えることが在庫と考えられていますが、メンバーの誰かが仕事を抱え続けてしまうといつまでも成果物が提出されません。

その結果、その成果物を必要としている後工程の人に迷惑がかかり、最終的にはスケジュールが遅れてしまう可能性があります。最悪の場合納期遅れとなり、取引先や顧客にも迷惑がかかる可能性も否めないでしょう。

やるべき仕事を在庫としてため込めばため込むほど、スケジュールはどんどん先送りになっていきます。在庫を抱えることで、後工程の人に影響が及ぶことを認識して仕事に取り組むことが必要です。

稟議書をスムーズにまわすコツ

管理職のなかには、稟議書などの書類をあとでまとめて決裁しようとため込んでしまう方もいらっしゃるかもしれません。たしかに本人からすればその方法が効率的に感じられるでしょうが、決裁がおりなければ次の決裁者に書類がまわらないだけでなく、その決裁を待っている部下たちの時間を奪うことになってしまいます。そのため、稟議書をためずにその都度まわすような仕組みがあるとスムーズです。

例えば、承認欄のところに「次の決裁者に渡した日付け」を書き入れるようにしておくと、決裁者が手元に書類を持っていた期間がすぐにわかり、「早く次にまわさなければ」という気持ちが生じるでしょう。トヨタでは、稟議書に限らずどのような仕事でもため込むことなくすぐに後工程に渡すことが大切だと考えています

メールをため込むのも「ムダ」

取引先や顧客、社内のメールをため込んで返信を先延ばしにすることも「ムダ」につながります。特にビジネスシーンではメールが連絡手段として重要な役割を担っているため、返信が遅れれば遅れるほど仕事のスケジュールに悪影響を及ぼすでしょう。

このような事態を避けるため、メールは普段から、整理・整頓できるようにルールを作っておくとよいでしょう。例えば、次のようなフォルダにメールを分類する方法もあります。

  • 削除
  • 一時保存
  • 業務別
  • 受信

削除

「削除」のフォルダにはメールマガジンや社内の連絡事項、自分に直接影響のないCCメールなどを振り分けます。ここでは一度目を通せばよいメールを移動させることが重要です。つまり、「一度読んだら削除」のメールが当てはまります。

一時保管

「一時保管」のフォルダには、一次対応はおこななったものの、削除するのが心配なものを振り分けます。一時保管に振り分けても最終的に「削除」に移動させて問題ないケースが多いですが、完全に削除することに対して心配してしまう方は、このようなフォルダを作っておくと安心材料になります。

ただし、「1ヵ月経ったら削除フォルダに移動させる」など自分なりのルールを作っておかなければ、どんどん「一時保管」フォルダにメールが溜まってしまうため、注意が必要です。

業務別

「業務別」のフォルダには、お客様や取引先との業務に関する内容が書かれているメールを振り分けます。一次対応をしたあとも継続して対応する必要があるメールは、業務別フォルダに移しておくと安心です。

「業務別」のひとつだけではなく「顧客別」など、やりとりをする相手や業務に合わせて数種類フォルダを作成しておくと整理しやすく、その後の対応もスムーズにおこなえるでしょう。

受信

「受信」のフォルダには、すぐに対応できない内容のメールを振り分けます。上層部の許可が必要な内容や社内でミーティングをしたうえで答えを出さなくてはならない内容などは受信に振り分けるメールに当てはまります。

受信に振り分けることによって、「処理が済んでいない」と明確に認識できるため、うっかり返信を忘れてしまったなどのトラブルを防げるでしょう。

このように、メールの内容に応じて4種類のフォルダに分けることで、メールボックスの整理整頓がしやすく、返信遅れや返信漏れなどの事故が起こりにくくなります。

まとめ

トヨタでは、「ジャスト・イン・タイム」の考え方が浸透しています。余分なものを抱えることをコストと捉え、在庫のムダとして削減に努めています。

在庫は「もの」だけではなく「業務」にも存在します。オフィスワークでは仕事を抱え込むことは在庫と考えられ、後工程や仕事の品質に影響を及ぼすことがあります。

このように、在庫のムダは生産現場だけでなくどのような職場でも起こりうるものです。在庫をできるだけなくすことこそ利益につながるという意識をもって、日々の作業をできるだけため込まず後工程に渡すことが大切です。

業務効率や生産性を高めたいとお考えの方は、ぜひ今回紹介した在庫のムダをなくす方法を実践してみてください。

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