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2024.09.11

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「現地・現物」で議論するとは?現地・現物の重要性やオフィスワークへの落とし込み例も紹介

「現地・現物」で議論するとは?現地・現物の重要性やオフィスワークへの落とし込み例も紹介

安田 幸治

監修者

安田 幸治

OJTソリューションズで、 お客様の改善活動と人材育成をサポ―トするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車にて42年間の現場経験、管理職の経験を経てOJTソリューションズに入社しました。モットーは「仲間に感謝」。時に愛犬に癒されながら、日々お客様の現場で感謝・改善・努力の毎日を過ごしています。

トヨタには現地・現物で議論をする習慣があります。トラブルや不良が起きた際には、実際に現場で起きていることや製品を見て判断を下します。

現地・現物を重視する習慣を取り入れれば、トラブルや不良が起きた際に問題の真因や表面化していない改善のヒントを見つけられます。本記事では現地・現物を重視する重要性やメリットを解説します。問題の真因(真の原因)を把握し、トラブルや不良を減らしたいと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

問題が起きた際は現地・現物で議論することが大切

トヨタには「現地・現物」の言葉があります。これは、現場を見ることによって問題の真因が見えるという考え方です。トラブルや不良が起きた際には、実際に現場で起きていることや製品を見て判断を下します。

日常的な報告に対し、すべてを管理監督者が現地・現物で確認することは現実的ではありません。報告をくれた従業員を信じることは、効率的な業務には必要です。ただし、トラブルや不良が起きた際は100%信用してしまうことは避けた方がいいかもしれません。トラブルが起きた際、「怒られたくない」という思いから、事実と違う報告やニュアンスをぼかした報告をしてしまうことがあるためです。

一方で、現場にある現物はウソをつきません。そのため、現地・現物を見ればトラブルや不良の原因が、誰が見ても同じ客観的な事実として見えてくるでしょう。

会議室での資料や報告だけで判断するのではなく、現地・現物を確認する習慣があることで本当に解決すべき問題や対策方法がわかります。

現物は改善につながる宝として扱う

トヨタでは現地・現物で議論する習慣が浸透しているため、現物は改善のための宝として扱います。特に、重大な故障が発生した部品には、問題解決につながるような重要なヒントが潜んでいるため、故障した現物は問題の真因がわかるまで捨ててはいけないルールも存在します。

トヨタでは、問題の真因がわかるまでは目につく場所にトラブルや不良が起きた現物が展示されます。もちろん、トラブルや不良を起こした当事者への戒めのためではなく、現物のなかに改善のヒントがあることを周知徹底するためです。

現物には、表面化していない改善のヒントが豊富に存在します。捨てられてしまうような不良品こそ、よく観察することで状況を打破する解決策が見えてくるでしょう。

オフィスワークでも現地・現物は大切

現地・現物で議論する習慣は製造業だけでなく、オフィスワークでも重要です。オフィスワークは個人の仕事がブラックボックス化しやすいのが特徴です。そのため、問題を正しく把握するためにはトラブルや不良が起きた際に、部下の報告を鵜呑みにするのではなく現地・現物を直接知るためのアプローチをしなければなりません。

例えば、クレームが発生した現場に部下とともに出向いた場合、部下は商品の品質が問題の原因だと報告していても、実際は部下の対応の悪さが原因であったことがわかるかもしれません。

可能であれば、部下とともに直接取引先を訪問する機会を作るのもよいでしょう。オフィスワークでも、現地・現物を自分で確認することで問題の本質に迫れる可能性は高まります

現物を会議室に持ち込んで議論する

トラブルや不良が起きた際、会議室で対策を議論することがあると思います。トヨタでは現物を会議室に持ち込んで議論することがあります。報告でも議論でも、口頭や写真だけでの説明には限界があります。時間もかかりますし、人によって理解度に差が出てしまうかもしれません。

しかし、会議室に現物を持ち込んで議論をすれば、現物のどこでどんな問題が起こり、どんな対策をしたらいいかをとても議論しやすくなります。実態の把握にかける時間を短縮し、対策案を考える時間を最大限取ることができます。もちろん現物の大きさや種類にはよりますが、会議室に入るような現物であれば持ち込んで議論するのがおすすめです。

また、現物はプレゼンテーションの場でも効果を発揮します。例えば、新商品開発に向けた会議で、いくら口頭で説明をしても参加者に正確なイメージは伝わりづらいでしょう。しかし、試作品を用意したりデザイン画を提示したりするとイメージが明確になり、建設的な議論になります。

このように、現物を活用することで生産性も向上しますし仕事の品質も高まっていきます

まとめ

トヨタの現地・現物とは、現場を見ることによって問題の真因が見えるという考え方に基づく習慣です。

トラブルや不良が起きた際の報告で、口頭や写真だけでの説明では時間がかかるうえに人によって理解度に差が出る場合があります。しかし、問題が起きた現場で確認をする、もしくは会議室に現物を持ち込んで議論をすれば、どのような問題が起こり、どのような対策をするのかをすぐに理解してもらえます。

現地・現物は問題の真因や表面化していない改善のヒントを発見するための宝です。トラブルや不良を減らし、生産性を向上させたいと考えている方は、ぜひ現地・現物の習慣を取り入れてみてください。

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