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2025.02.07

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ホウレンソウの基準を設ける意味とは?ホウレンソウのタイミングや方法も紹介!

ホウレンソウの基準を設ける意味とは?ホウレンソウのタイミングや方法も紹介!

三尾 恭生

監修者

三尾 恭生

OJTソリューションズで、お客様の改善活動と人材育成をサポ―トするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車にて42年の現場経験、管理職の経験を経てOJTソリューションズに入社しました。座右の銘は「不易流行」。変える勇気と変えない勇気を持つことが大事だと信じ、現地現物でお客様と伴走しています。

業種や会社の規模問わず、報告・連絡・相談(ホウレンソウ)は業務をスムーズに進めるために欠かせません。適切なタイミングや方法でホウレンソウができなければ、業務の滞り・ミスや不良の発生などの大きな問題に発展する可能性があるためです。

ホウレンソウをうまく活用するために、トヨタでは具体的な基準を設けています。ひとつの目安としてお客様への影響度が挙げられますが、 「どのような時に、どのような方法でホウレンソウをすべきか」の基準を決めておけば、メンバー全員が適切なタイミングや方法でホウレンソウをおこなえるはずです

本記事ではホウレンソウの基準を設ける意味や具体的なタイミング、方法をご紹介します。社内でホウレンソウがうまくできていないとお悩みの方は、ぜひご覧ください。

いつホウレンソウをすればいいかわからない・・・

ホウレンソウは業務をスムーズに遂行するのに欠かすことはできず、ホウレンソウの精度によって仕事の段取りは大きく左右されます。関係者へ必要な報告や連絡がおこなわれていなければ、現状についての情報が共有されていないことになり、ささいなミスやトラブルが起こりがちです。

一方で、適切にホウレンソウがおこなわれていれば、仕事の段取りがスムーズになるだけではなくトラブルが起こったときの問題解決のスピードや精度にもつながります。しかし実際には、多くのメンバーが「いつホウレンソウをすればいいかわからない」と疑問を感じている現状があります。

たしかに、1から10までホウレンソウをおこなうのは現実的ではありません。そこで大切なのは、「どのようなときにホウレンソウをすべきか」の基準を決めておくことです。具体的な基準を決めておけば、ホウレンソウをする方もされる方もストレスを感じることはなくなります。

ホウレンソウの基準を決める

トヨタでは段取りが狂うのを防ぐために、ホウレンソウの基準を具体的に決めています。例えば、安全や品質に影響を及ぼすような問題が発生したら、速やかにラインを止めて上司に報告することが徹底されており、それらの問題が解消するまでラインを動かすことはありません。

実際の基準は業務内容によって異なりますが、ひとつの目安となるのが「お客様への影響度」です。商品やサービスを扱っている企業にとって、お客様からのクレームや商品の発注が来なくなる事態は非常に大きな問題です。そのため、このような状況に発展しそうな場面では確実にホウレンソウをすることが求められます。

また、「期限」も大切な基準です。ある作業が予定していた期限に終わらないことが判明した場合、すみやかに連絡すれば、早めに適切な対応策をとれます。トヨタでは作業の進捗状況を貼り出したボードの前で毎朝の報告が行われますが、このように定期的なホウレンソウの場を設けることも有効な手段です。

報告は「現地・現物」で

ホウレンソウといえば、口頭や書面を用いておこなうイメージを持っている方も多いでしょうが、会議室ではなくできるだけ仕事の現場でおこなうのが理想です。その理由は、会議室でのホウレンソウでは、段取りが順調にいっていなくても「うまくいっている」とごまかせるため、現状を正しく把握できないこともあるからです。

トヨタでは「現地・現物の精神」を大切にしており、現場で実際に起きていることや製品そのものを見て判断することに重きを置いています。「者(人)に聞くな、物(現場)に聞け」という言葉がありますが、これは者(人)は自分を守りたい心理から少しでも良く見せようとしたりウソをついたりする可能性がある一方で、物は決してウソをつかないという意味です。

オフィスワークでは会議の席での報告が主流ですが、リスク管理という点においても、例えば途中までのものでよいので実際の成果物を確認するといった対応も大切です

まとめ

「報告・連絡・相談」は仕事の段取りに大きく影響します。トヨタでは、ホウレンソウがうまくできていないと段取りの遅れやトラブルを引き起こす可能性が高まると考えており、基準を設けて適切なタイミングや方法でホウレンソウをおこなうよう指導をします。

ホウレンソウに具体的な基準を設ければ、メンバー全員が「どのような時に、どのような方法でホウレンソウをすべきか」で悩むことがなくなり、速やかに問題に対応することができます。ホウレンソウの基準とされている「お客様への影響度」と「期限」に沿って、適切な行動をすることがスムーズな段取りにつながるはずです。報告・連絡・相談がうまくできていないとお悩みの方は、今回紹介したようにホウレンソウの基準を決めてみてはいかがでしょうか。

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