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現場力向上

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2025.02.16

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抵抗勢力にあえて「相談」をもちかける理由とは

抵抗勢力にあえて「相談」をもちかける理由とは

安田 幸治

監修者

安田 幸治

OJTソリューションズで、 お客様の改善活動と人材育成をサポ―トするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車にて42年間の現場経験、管理職の経験を経てOJTソリューションズに入社しました。モットーは「仲間に感謝」。時に愛犬に癒されながら、日々お客様の現場で感謝・改善・努力の毎日を過ごしています。

仕事のやり方を変えるときや新しいことを始める際、関係者全員の支持を得ることは簡単ではありません。人によって理解度や立場が異なり、中には反対意見や不満の声をあげるメンバーもいるでしょう。トヨタでは根回しも重要な段取りのひとつと考えています。事前に情報を伝えたり相談されるなどされて不快に感じる人は少ないからです

本記事では、事前根回しのコツや、抵抗勢力への対応方法についてご紹介します。

新しいことや変化は抵抗を招く

今までやってきた仕事のやり方を変えるとき、もしくは新しいことを始めるときには、まわりの人の協力が不可欠です。まわりの人とは、お客様や取引先にとどまらず、内部の役員や上司、同僚、部下なども指します。まわりの人に反対されると仕事が進まなくなり、想定よりも時間がかかってしまいます。しかし、人によって理解度や関心分野、立場などは異なるため、1回で全員の支持を勝ち取るのは至難の業です。

人は変化を恐れるものです。新しいことや何かを変える際は、内容が大きければ大きいほど反発されやすくなるため、丁寧な根回しが必要になります。事前の説明や相談したりすることで相手は自分に合わせて対応してくれていると感じて受け入れやすくなります。

特に抵抗勢力が生まれそうなケースにおいては重要で、「根回しも段取りのひとつ」としてとらえるべきでしょう。「根回しも段取りのひとつ」と考えており、反対勢力が生まれそうな場合には、事前に対策をします。

「できない理由」を書いてもらう

仕事には、上司や関係者の了承を得なければ進められないケースが多くあります。しかし、相手の年齢が上になればなるほど、世代間のギャップにより了承してもらうまで時間がかかることもあるでしょう。特に了承を得る相手がはっきり意見を言うタイプの人に対しては、「仕事が増えそう」「わずらわしいことを言われそう」などの理由で根回しをせずに物事を進めてしまいがちです。

このような相手に気遣いをせずに進めようとすると「私は聞いていない」「そんなのダメだ」と反対されやすいため、先に根回ししておくことが大切です。その際は、アドバイスを求める形でお伺いを立てるようにすることがポイントです。仮にその場で了承が得られなくても、意見を踏まえたうえで修正案を提示すればその後の賛同が得られやすいでしょう

また、できない理由を盾に新しい行動に反対する人も存在します。そのような人には「できない理由」を書き出してもらってください。そして、できない理由をできる理由に変えてもらいたい旨を伝えるとともに、じっくり時間をかけて議論し、相手の想いをしっかり引き出してください。そのうえで、例えばリーダーに任命したり役割を与えたりすることも有効な方法です。できない理由を細かく挙げることができるのは、逆をかえせば現状を把握し分析できる視点をもっているということでもあります。このように、抵抗勢力はすばらしいリーダーになる可能性を秘めているとともに、チームにとって強い味方にもなり得ます

まとめ

仕事のやり方を変えたり新しいことを取り入れたりする際には、周囲への影響が大きいほど抵抗も生まれやすくなります。仕事をスムーズに進めるためには「根回しも段取りのひとつ」と捉えて、関係者への情報共有や内容の説明を怠らないことが大切です

特に抵抗勢力に対しての根回しは重要です。現状をよく把握しているからこそ、アドバイスを求めたり、リーダーに任命するなどすれば、強力な味方になる場合があります。段取りよく仕事を進めたい方はぜひ根回しの仕方を試してみてください。

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