トヨタ式改善で現場を変えるメディア 改善ライブラリ

現場力向上

  • TOP
  • 現場力向上
  • 5S活動を成功させる!活動前・中・後のポイントを解説

現場力向上

2025.03.14

ブログをシェアする

5S活動を成功させる!活動前・中・後のポイントを解説

5S活動を成功させる!活動前・中・後のポイントを解説

見城 吉昭

監修者

見城 吉昭

OJTソリューションズで、お客様の改善活動と人材育成をサポ―トするエグゼクティブトレーナーをしています。トヨタ自動車の機械加工にて39年の現場経験を積み、OJTソリューションズに入社しました。趣味の読書や旅行で自分の世界を広げながら、現場で働く人の声を大事に「働く人の心のための改善」に日々取り組んでいます。

皆さんの現場では、机の上に書類が山積みになっていたり、誰が使ったかわからない工具が設備の上に置いてあったりする場面はないでしょうか。原因は、5S(整理・整頓・清掃・清潔・躾)がうまくできていないところにあります。

特に昨今は人手不足の現場が多いなかで、就職希望で見学に来た方に「こんな環境で働きたくない、、」ではなく、「ぜひこの現場で働きたい」と思ってもらえる環境を整備するべきです。

本記事では、5Sをうまく進めるポイントを活動前・活動中・活動後に分けて紹介します。

5S活動の概要を知りたい方は、下記記事も併せてご覧ください。
5S活動とは?実施する目的や意味、具体的手順を解説

5Sの活動前には旨味を伝える

まず5Sの活動前には、旨味を伝えることが重要です。ただ5S活動の実施を周知するだけでは、現場に「やらされ感」が生まれてしまいます。

5S活動をすることで「どのようないいことがあるか」という旨味を伝えることで、現場も納得して行動します。

5Sの旨味

5Sにはこのような旨味があります。

  • 仕事がラクに、やりやすくなる
  • 広いスペースを確保できる
  • 労災が起きにくい環境になる
  • きれいな職場で気持ちよく働ける

特に「仕事がラクになる、やりやすくなる」という旨味はわかりやすく、納得感が得られるでしょう。例えば、倉庫から備品を取り出す際に不要なものが整理されていれば、どかす手間を省けます。また、材料の置き場所を決めて、名前のラベルを貼っておけば、探す手間を省けます。このように、5Sを徹底することで仕事がやりやすくなります。

ある生産現場の事例ですが、材料を運ぶ台車の置き場所を決めました。置き場所を決める以前は、台車を使うたびに探すことから始めていましたが、置き場所を決めただけで台車を探す時間が短縮できました。たったこれだけのことですが、実際現場からは、仕事がラクになったと感動の声があがっていました。

このような旨味を丁寧に伝え、動機づけをすることが活動の成功につながります。

5Sの活動中はテーマと役割を決める

次に5Sの活動中のポイントは、活動のテーマと役割を決めることです。それぞれ、テーマは「今日は何をやるか」、役割は「誰がどこをやるか」を決めます。

最近は5Sを定期的に実践している職場が増えていますが、5Sではなく掃除の時間になっているケースも多く見受けられます。モノを捨てる「整理」や、置き場を決めて明示する「整頓」が実施できていないのです。5Sを徹底するには「テーマと役割」を明確にし、活動計画を立てて実施しましょう。

例えば、今日は「整理」の日と決めて、その日は不要なモノを捨てることに集中します。テーマを絞って5S活動をおこなうことで、飛躍的に活動が進みます。

また、事前に活動計画を作成しておくこともポイントです。活動計画では、いつ、どこを、誰が、何をするのかを具体的にまとめておき、個人の役割を明確にします。このような準備をしておくことで、活動がスムーズに進み、これをしくみとして回すことで後戻りせずに5Sを維持することができます。

5Sの活動後は旨味を実感させることがポイント

最後に5Sの活動後のポイントは、旨味を実感させることです。5Sを実施したことで、実際に仕事がラクになったと現場に感じてもらうことが大切です。

旨味を実感してもらうのに有効な施策は、活動のビフォーアフターを写真で掲示することです。同じアングルの写真を並べて、前後の違いがはっきりわかるようなものが望ましいです。あわせて品質や生産性効果を数値化、安全性はリスク比較などすればわかりやすく変化を実感することができます。

また5S活動継続のためには、管理監督者が「ありがとう」と感謝の言葉を伝えることが大切です。人はほめられたことは続けよう、期待されたら応えようとするものです。

まとめ

5S活動をうまく進めるための3つのポイントを紹介しました。

活動前に、5S活動によって仕事がラクになる、やりやすくなることを強調して、現場に旨味を伝えます。活動中は、日ごとのテーマと役割を決め、計画表を作成することでしくみとして実行できるようにします。最後に活動後に、ビフォーアフターが明確にわかる写真を掲示し、達成感ややりがいを感じてもらいます。

以上のポイントを意識して、5S活動に取り組んでみましょう。

ブログをシェアする

無料資料ダウンロード
面白いほどムダが見つかる
トヨタ式
「7つのムダ」

トヨタ式改善を知りたい方は
お気軽にお問い合わせください

まずは無料相談!

052-218-5530

受付時間 平日 8:45~17:45(土日祝休)

OJT

PAGE
TOP